タバコラム 25. 禁煙の日にひとこと(8)
~寝る前のタバコは睡眠障害をおこす~

よく
寝付けないときに、タバコに火をつけてしまう人がいますが、これはわざわざ
自分から不眠を招いているようなものです。
タバコに含まれる
ニコチンは数秒で脳へ到達し、アドレナリンの分泌を促して、脳を覚醒させる働きがあるため、体は活動モードに切り替わって血圧や心拍数が上昇させます。
その結果、寝つきは悪くなる一方で、もし眠れたとしても健全な深い眠りを得ることはできません。

ある調査では、喫煙によって眠りに落ちるまでの時間が、15分程度長いという結果があります。
一般的に、喫煙者のほうがタバコを吸わない人と比べて寝付きが悪く、夜中に目を覚ましやすい傾向があり、睡眠時間も短いようです。
目が覚めるたびに、タバコに火をつけていたのでは不眠症になって当然です。
不眠症に悩む喫煙者が、
数日間禁煙をするだけで、睡眠障害が軽くなったという報告もあるようなので、一日の吸う本数を3分の2、半分、3分の1、4分の1と少しずつ減らして、禁煙を成功させて、睡眠障害を克服して下さい。
(坪井クリニック禁煙外来
副院長 坪井和彦【大竹市医師会】)