人気ブログランキング |
> 以前の記事
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 07月
2011年 04月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 03月
2010年 01月
2009年 11月
2009年 07月
2009年 05月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 05月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
> タバコラム115. 禁煙の日にひとこと(97)〜米国で電子タバコによる急性肺障害の報告!〜

 タバコラム115. 禁煙の日にひとこと(97)
  〜米国で電子タバコによる急性肺障害の報告!〜


 この1~2ヶ月くらいの間に米国で電子タバコ(e-cigaretteあるいはvapingと称されている)による急性肺障害の報道が続き、823日には初めて電子タバコ使用者に死者が出たと日本でも大きく報道されました。

 日本語の解説記事もネット上でいくつか公開されており、その中に105日発表の『「電子タバコ」パンデミック〜米国で何が起きているのか』と題する石田雅彦氏の記事が引用文献もたくさん紹介されてとても詳しく書かれています1)

 2019
103日時点で1,080例の肺損傷症例と18人の死亡があり、患者の約70%は男性、約80%は35歳未満です。さらに20191022日のCDCレポートでは電子タバコ関連肺障害は1,604例とさらに増加し、死者も34人に上っています2)
  

 New England Journal of Medicineという有名な学術誌からも、電子タバコ関連記事がいくつかフリーで公開されています3)。その中で『Pathology of vaping-associated lung injury』というタイトルの論文が目にとまりました。

 電子タバコを吸って呼吸器症状、両側肺の異常陰影が現われ、臨床的に電子タバコ関連肺障害(vaping-associated lung injury)が疑われた患者さんの肺組織の一部を生検された17人の患者さんの病理組織所見について書かれています。
 すべての症例で急性線維素性肺臓炎、びまん性肺胞障害、細気管支中心性で細気管支炎を伴った器質化肺炎といった、非特異的急性肺障害パターンを示していました。
 さらにすべての症例に泡沫細胞や肺胞上皮の空胞化が認められ、これが本症の診断の有用な手がかりになりそうだと書かれています。
 但し、これまで報告されているような急性好酸球性肺炎や外因性リポイド肺炎などの病理組織所見は今回の症例には見られていませんでした。

 ニコチンを含むリキッドを加熱して発生する蒸気を吸入するのが一般的な電子タバコですが、肺障害が起こった症例ではTHC(tetrahydro-cannabinol)というマリファナの成分の混在が多かったようですが、どの化学物質が原因で急性肺障害が起こったのか、まだ十分に特定できていない現状であるようです。

 日本ではタバコ葉を加熱する製品は扱えるが、ニコチン入りのリキッドの加熱は薬事法上扱えないということになっていて、米国の状況をそのまま日本に当てはめることはできませんが、電子タバコ使用時の吸引物質の中に肺に有害な化学物質が含まれている可能性があり、日本の電子タバコ愛用者にも注意を呼び掛けていく必要がありそうです。

タバコラム115. 禁煙の日にひとこと(97)〜米国で電子タバコによる急性肺障害の報告!〜_d0128520_11580805.jpg
図:「電子タバコ」パンデミック~米国で何が起きているかの記事より


参考インターネットサイトサイト


1)https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidamasahiko/20191005-00145393/

2)https://www.cdc.gov/tobacco/basic_information/e-cigarettes/severe-lung-disease.html

3)https://www.nejm.org/vaping


禁煙促進チーム 立山義朗




by hiro-nishi-mc | 2019-10-29 12:05 | タバコラム