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タバコラム58.禁煙の日にひとこと(40) ~受動喫煙による可能性が考えられた肺癌女性症例の経験~
 タバコラム58.禁煙の日にひとこと(40)
  ~受動喫煙による可能性が考えられた肺癌女性症例を経験して~


d0128520_12121610.jpg 呼吸器内科で研修していた時のこと。70代の女性が、診療所からの紹介状を持って外来を受診されました。紹介状には「病名:小細胞肺癌」と書かれています。

 「タバコはどのくらい吸っているんですか」、と尋ねると、「吸ったことはありません」、と言われました。
(なお右写真は滋賀医科大学放射線科HPよりの引用でこの症例のものではありません)

d0128520_1258593.jpg 肺がんと一口に言ってもいろいろ種類があり、タバコが強く関係するものも、あまり関係しないと言われているものもあります。
 その中で、この「小細胞肺癌」は、タバコを吸っていない人はほとんどかかることはないだろうというほど、タバコと強く関係のある肺がんです。
そういうことですから、どうにも納得がいきません。ここで、診察前にもらった上級医のアドバイス(神の声)が私の脳裏に響きます。

 『家族が吸ってたかどうかも聞いといてね…』。
 「…ご家族は、どうでした? 」


 するとお父さんとご主人がヘビースモーカーだったとのことでした。幼少のころから、数年前にご主人が肺気腫(これもタバコが主な原因となる病気です)で亡くなるまで、家の中ではいつも紫煙が立ち込めていたそうです。

 このようによそから流れてくる煙を吸ってしまうことを「受動喫煙」といいます。タバコを吸わない人でも受動喫煙があると、小細胞肺癌に約1.5~6倍なりやすくなると言われています(Int J Cancer 2014, 135(8): 1918-30)。

 この女性も70年間にわたる受動喫煙がその小細胞肺癌に関係しているものと思われました。さらに悪いことに、この小細胞肺癌は肺がんの中でも最もタチの悪いがんと言われており、彼女もすでに癌が全身に転移し、打つ手がない状態でした。

 自分が死んだあと、娘や妻に残したものが「肺がん」だったなんて、なんとも情けない話ではないですか!

 あなたのそばにいてくれる、一番大切な人のために、今日から『禁煙』してみませんか!!

     (禁煙促進チーム 初期研修医 入江 駿)
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by hiro-nishi-mc | 2015-03-20 13:03 | タバコラム
   
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