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カテゴリ:タバコラム( 88 )
8.世界禁煙デー(World No Tobacco Day)

8.世界禁煙デー(World No Tobacco Day)

 1988年4月7日に第1回世界禁煙デーが設立されました。第2回世界禁煙デー以降は5月31日を世界禁煙デーとすることが決定され、現在に至っています。毎年WHOは禁煙スローガンを掲げており、2009年5月31日の第22回世界禁煙デーは『Tobacco Health Warnings(警告!タバコの健康被害)』です。WHOは、地球上に蔓延しているタバコによる健康被害をなくすために、この世からタバコを排除していく!という立場を明確にしています。特に私たち医療者はこれの流れに同調していくことがつよく求められます。

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 これまでのWHOの禁煙スローガンは以下の通りです。

 第21回 2008年:『Tobacco Free Youth(若者からタバコを遠ざけよう)』
 第20回 2007年:『Smoke Free Environments(タバコのない環境、室内は禁煙)』
 第19回 2006年:『Tobacco: Deadly in any Form or Disguise(タバコはすべて有害、みかけにだまされるな)』
 第18回 2005年:『Health Professionals against Tobacco, Action and Answers(タバコ対策に取り組む保健のプロなら行動を起こして成果を出そう)』
 第17回 2004年:『Tobacco and Poverty(タバコと貧困:その悪循環から逃れよう)』
 第16回 2003年:『Tobacco Free Film, Tobacco Free Fashion, Action!(タバコと無縁の映画やファッションへ、さあ行動を起こそう!)』
 第15回 2002年:『Tobacco Free Sports, Play it Clean!(タバコとスポーツは無縁です、きれいな環境でプレーしよう!)』
 第14回 2001年:『Second-hand Smoke Kills. Let’s Clear the Air.(他人の煙が命をけずる:タバコの煙のないきれいな環境にしよう)』
 第13回 2000年:『Tobacco Kills. Don’t be Duped.(タバコによってみんなの命がけずられる:タバコにだまされるな)』
 第12回 1999年:『Leave the Pack Behind.(タバコにサヨナラ)』
 第11回 1998年:『Growing Up without Tobacco(無煙世代を育てよう)』
 第10回 1997年:『United for a Tobacco Free World(タバコのない世界をめざして手をつなごう)』
 第 9回 1996年:『Sports and the Arts without Tobacco(スポーツと芸術はタバコのない環境で)』
 第 8回 1995年:『The Economics of Tobacco Control!(想像以上に大きいタバコによる経済損失!)』
 第 7回 1994年:『The Media and Tobacco: Getting the Health Message Across(メディアとタバコ:健康へのメッセージを広めよう)』
 第 6回 1993年:『Health Services: Our Window to a Tobacco Free World(医療機関はタバコのない世界に開く窓になるべきだ)』
 第 5回 1992年:『Tobacco Free Workplaces: Safer and Healthier(タバコのない職場はもっと安全な環境になり、そして、働く人達はもっと健康になる)』
 第 4回 1991年:『Public Places and Transport: Better be Tobacco Free(公共の場所や交通機関は禁煙であるべきだ)』
 第 3回 1990年:『Growing Up without Tobacco(子どもに無煙環境を)』
 第 2回 1989年:『The Female Smoker: at Added Risk(女性喫煙者に高まる疾病リスク)』
 第 1回 1988年:『Tobacco or Health: Choose Health(タバコと健康のどちらを選びますか?当然健康ですね)』

(TCT 立山義朗)
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by hiro-nishi-mc | 2009-05-18 09:02 | タバコラム
7.タバコと病気(3)COPD

7.タバコと病気(3)COPD

 COPDとは慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease)の英語の頭文字をとったものです。長期間有害粒子やガスを吸入し続け、肺や気道に炎症*が持続して気道が狭くなって起こる病気のことを言います。肺胞が破壊されて息切れが起こる肺気腫や、咳や痰が多くなる慢性気管支炎が含まれます。d0128520_856509.jpg

 COPDの90%以上はタバコが原因で、喫煙者の約20%がCOPDに罹患すると言われています。従って、タバコを吸わなければCOPDにはまずなりません。まさしく肺の生活習慣病です。

 深く息を吸い込み、力一杯吐いたときに吐きにくくなることをスパイロメーターで診断します。1秒間に息を吐いた量を1秒量と言いますが、COPDになると1秒量が低下します。1秒量は誰でも加齢とともに徐々に低下していくので、1秒量と年齢との相関式から肺年齢という概念が知られています。

 COPDになると肺は実際よりも早く年をとるというわけです。ゆっくり年をとって残りの人生楽しみませんか。わざわざ死に急ぐことはないですよ。

                     (TCT 立山義朗)

*炎症(えんしょう)とは有害な異物に対する生体の反応ですが、正常構造も同時に破壊されるので障害が起こります。
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by hiro-nishi-mc | 2009-02-12 08:58 | タバコラム
6.タバコと病気(2)メタボリック症候群(MS)

6.タバコと病気(2)メタボリック症候群(MS)

  メタボリック症候群(MS) とは主に不健康な生活習慣(過食、運動不足、喫煙など)から、内臓脂肪型肥満になり、糖代謝異常、高血圧、脂質代謝異常などが起こり、これらのリスクが重なり合うことによって動脈硬化が進行し、その結果、脳・心血管病変(脳卒中や心筋梗塞)のリスクが高まる病態のことを言います。

d0128520_17382130.jpg 肥大した脂肪細胞から分泌される様々な生理活性物質(アディポネクチン↓、TNFα↑、PAI1↑など)がインスリン抵抗性、血栓形成傾向、血圧上昇などを起こすことが原因とされています。

 一方、喫煙者は非喫煙者と比較して有意にウエスト・ヒップ比↑、アディポネクチン↓、インスリン抵抗性↑、TG↑、HDLc↓であり、2倍MSになりやすく、MSの50%はタバコが原因と言われています。

 がんに次ぐ死因である脳・心血管病変を減らすために、MSの予防と是正が重要ですが、その前にまず禁煙です。

 そして、受動喫煙対策も禁煙治療と同様に積極的に推進していかなければなりません。

                        (TCT 立山義朗)
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by hiro-nishi-mc | 2009-01-20 17:42 | タバコラム
タバコラム5.タバコと病気(1)がん-その2-

 5.タバコと病気(1)がん-その2-

 12月10日のテレビニュースの報道で、世界の死亡原因の1位はがんであるとWHOが発表したとありましたが、発展途上国における喫煙率増加が影響しているようです。

 さて、タバコによって起こるがんはどの部位に起こりやすいのでしょうか?

 吸い込んだ煙が直接接触する、口腔、舌、鼻腔、咽頭、喉頭、肺といった呼吸器系のがんの発生については容易に想像できます。実際に喫煙者ではこれらの部位のがんの発生リスクは高く、なかでも喉頭がんの相対危険度は非喫煙者の32.5倍も高いことはよく知られています。

d0128520_1443885.jpg ところが、呼吸器系以外にも、食道、胃、大腸、肝、膵といった消化器系や腎、尿管、膀胱といった泌尿器系にもタバコが原因と考えられるがんのリスクが高まることがわかっています。発がん物質が唾液や痰に溶け込んで、それを飲み込めば消化器系に、あるいは肺から血液中に溶け込めば、血液を濾過する腎や、尿が通過する尿路系にも到達しうることがわかると思います。つまり喫煙によって全身あらゆる臓器にがんが起こっても全く不思議はないのです。

 意外なところでは、HPVの持続感染に喫煙が加わることによって子宮頸癌のリスクが高まることが明らかになっており、若い女性の子宮頸癌の増加はこれらの年代の喫煙率増加と関係があるかも知れません。             
                        (TCT 立山義朗)
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by hiro-nishi-mc | 2008-12-11 14:09 | タバコラム
タバコラム4.タバコと病気(1)がん-その1-

 4.タバコと病気(1)がん-その1-

 タバコは有害化学物質を煙にして放出する製品であり、すぐにでも規制すべき対象であるとの医療者(病理医)としての立場から、タバコと関係すると考えられる、いろいろな病気について今回から簡単に書いていきます。

 まずは 『がん』 から。

d0128520_1347130.jpg がんは『悪性腫瘍』と同じ意味のことばです。つまり『悪性』とはこのまま放置すれば死ぬという意味であり、『腫瘍』とは勝手に無制限増殖し、コントロールできなくなった異常な細胞集団を意味します。もともとは正常だった細胞に遺伝子異常がいくつか積み重なった結果腫瘍が作られますが、そのなかでも悪性の腫瘍をがんと言うわけです。

 よく知られているようにタバコの煙には4,000種類以上の化学物質、約200種類の有害物質、60~70種類の発がん物質が粒子やガスとして存在し、ニトロソアミン類、ベンツピレン、ダイオキシン類、アルデヒド類、活性酸素などが遺伝子異常を起こし発がんと関係しています。

 がんにならないためには能動喫煙をしてはいけないことは言うまでもありませんが、自分が吸い込む煙よりも多くの有害物質を含む副流煙による受動喫煙被害を発生させないことの方がもっと重要です。

             (TCT 立山義朗)
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by hiro-nishi-mc | 2008-12-10 13:39 | タバコラム
タバコラム3.タバコ代値上げ案
3.タバコ代値上げ案

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 タバコ代を1,000円に値上げしてはどうかという案が出ています。税金を「取りやすいこころから取るのは、公平性を欠くのでけしからん」という意見もあります。

 タバコの税収は年間約2兆2,000億円あるそうですが、タバコ代値上げには増税ということよりも、もっと大切な意味があると言われています。まず、未成年や低所得層などの喫煙率低下、それに伴うタバコ関連疾患による死亡率低下、さらにタバコによるもろもろの社会損失額(5兆円とも7兆円とも試算されている)の減少などがあげられます。

 要するに税の増収というよりもタバコ消費が一層下がることによってタバコによる社会損失をくいとめることに主眼があると思われます。タバコ規制枠組条約(FCTC)第6条にもタバコの需要を減少させるための価格と課税に関する措置を講ずることが明記されています。

 国民の健康を犠牲にして国の財源に充てるという考え方は、タバコによる健康被害がまだよくわからなかった古い時代の話で、次々にタバコと多くの疾患との関係が明らかにされている今日において人道的に許されることではありません。

                     (TCT 立山義朗)
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by hiro-nishi-mc | 2008-10-06 14:58 | タバコラム
タバコラム2.煙を憎んで人を憎まず
 2.煙を憎んで人を憎まず

 悪人に対して、『罪を憎んで人を憎まず』と言うことがあります。タバコに対しても同じことが言えるのではないでしょうか。喫煙者が悪いのではなく、タバコ(煙)が悪いのだと。とはいうものの、感情的には罪を犯した人間が悪いに決まっているので、許すわけにはいかないという気持ちも良く理解できます。
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 というわけで、喫煙者を悪いとする前に、まずは喫煙行為(タバコの煙)を法的に規制し、罰則もつけましょうという方向性が、国際的に明確となりました。それはタバコ規制枠組条約(FCTC:Framework Convention on Tobacco Control)の第4条と第8条にある受動喫煙禁止措置に関して、締約国は2010年2月までに法整備が義務づけられたのです。

 国レベルではまだ健康増進法第25条止まりですが、神奈川県は今年度中の『禁煙条例(仮)』制定に向けて先陣を切りました。自分以外の人に煙が届くような喫煙(自分以外の人がいる屋内すべてと屋外でも不特定多数の人が利用する場所での)は近々禁止されるのだということを喫煙者は今のうちに気づいて、早く足を洗ってほしいと願っています。

      (TCT 立山義朗)
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by hiro-nishi-mc | 2008-08-26 18:12 | タバコラム
タバコラム1. タバコは『精神‘偽装’』
広島西からタバコラム

(タバコにまつわるコラムという意味で、月1回くらいのペースでタバコにまつわるエッセイ、健康情報などを提供していく予定です)

 1.タバコは『精神‘偽装’』 

 世間では食べ残しの使い回しで廃業に追いこまれた船場吉兆を始め、中国産ウナギを国産と偽って消費者に提供するなど、とんでもない食品‘偽装’が次から次へと明らかにされています。‘偽装’とは文字通り「装いを偽ること」ですね。ある時は、緊張をほぐしたり、気分転換するために一服、ある時は気分を高揚させるために一服と、本当の気分や感情を偽り、みせかけの精神作用を及ぼすタバコも、いわば、精神を‘偽装’するしろものではないでしょうか?

 屁理屈をこねて、知能さえも‘偽装’させて、何とかタバコをやめさせないようにも仕向ける怖いしろものでもあります(これが『ニコチン依存症』といって、タバコ使用による精神および行動の障害、依存症候群(ICD-10, F17.2)に相当する病気です)。現在喫煙されている人は、このことに1日でも早く気づいて、タバコと縁を切って欲しいと願っています。                

   (TCT 立山義朗)

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by hiro-nishi-mc | 2008-07-08 12:59 | タバコラム
   
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