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タバコラム88.禁煙の日にひとこと(70)~禁煙本の決定版が出ました!~
タバコラム88.禁煙の日にひとこと(70)
~禁煙本の決定版が出ました!~
禁煙センセイこと、岡山済生会病院呼吸器専門の川井治之先生による、 「頑張らずにスッパリやめられる禁煙」というタイトルの本が、2017年7月に出版されました。
ニコチン依存症について、なぜタバコがやめられないのか?、なぜやめていたのに再び吸い始めるのか?などといった疑問に、快楽物質であるドーパミン、気分調整物質であるセロトニンの薬理作用を説明しつつ、実に明解な解答が書かれています。 では、どうすれば、表題のように頑張らずにスッパリやめることができるのか?については、この本の中心テーマですが、3つの依存について、それぞれの依存に対する対処法が具体的、実践的に用意されていますのでぜひ本文をお読みください。
ちなみに3つの依存とは、 「身体的依存」、「心理的依存」、「習慣的依存」のことです。
そして、認知的不協和というわかりにくい用語の解説もわかりやすく書かれています。
一言で言えば、頭でわかってはいるけど(本当はわかっていない?)、何やかやと理屈をこねて、喫煙行為についてあえて正しくとらえようとしないこととでも言えるかと思いますが、何とも落ち着かない、気持ち悪い状況を表した言葉です。
医師や大学教授であっても、タバコを擁護することを平気で公言することも認知的不協和に相当するかと思います。
さらに、この本には、今流行りのマインドフルネスともからませて、タバコをやめると前頭前野領域が活性化して、自律的、自主的に人生を送ることができるようになり、考え方が極めてポジティブな人になれることが述べてあります。
私の経験からいっても、まさしくその通りと思います。
タバコをやめた人たちが、口をそろえて、タバコを止めて本当に良かったと言っているのもこのことに気づいたからだと思います。
タバコをやめることがゴールではありません。
タバコをやめることは、健康生活を始める第一歩、スタート地点に立つ!ということなのです。
この本は、タバコをやめたいと考えている人はもちろんのこと、タバコは絶対にやめないと思っている人、タバコなんて自分に関係ないと思っている人、タバコをやめさせたいと思っている家族の人や医療関係者の人たち皆さんにぜひ読んでいただきたい一冊です。
(禁煙促進チーム 立山義朗)