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タバコラム87.禁煙の日にひとこと(69)~少しずつでも着実に進めていこう!受動喫煙対策~
タバコラム87.禁煙の日にひとこと(69)
~少しずつでも着実に進めていこう!受動喫煙対策~
2017年6月の国会会期中に制定される予定であった、受動喫煙対策の法制化は見送られることになりましたが、今秋には制定されるはず、いえ、2020年の東京五輪開催に間に合わせるためには周知徹底期間を鑑みて、必ず制定しなければならないと思われます。
さて、国の受動喫煙防止の法制化に先だって、広島県では広島県がん対策推進条例が2015年3月に公布され、その中の受動喫煙防止対策の2項目、すなわち、
1)屋内における受動喫煙の防止(施設管理者の受動喫煙防止対策を講じる義務)、
2)屋外における受動喫煙の防止(子どもの利用が想定される場所での喫煙防止および管理者の受動喫煙防止対策を講じる義務)
が、2016年4月から施行されています。
一方、広島市では、広島平和記念公園内全面禁煙のための広島市ポイ捨て防止条例改正案が2016年9月に可決、来年の2018年4月より施行されることが決まっています。
【写真は広島の平和記念公園】
この条例に従い、現在公園内に設置されている、灰皿や喫煙可能ブースが撤去されることになっています。
広島平和記念公園は『慰霊と世界平和を祈念するための聖地』として、たくさんの外国人観光客や修学旅行生が訪れることも配慮し、この条例改正が可決された意味は非常に大きいと思われます。
長崎の平和記念公園は以前から全面禁煙となっているようなので、これで広島もやっと長崎に追いついた形となりました。
受動喫煙防止に関しては、広島県や広島市は第2次の健康増進計画の中に、H25年度(2013年)~H34年度(2022年)の数値目標がいくつか具体的に掲げられています。
成人喫煙率は、広島県が男25.9%→22%以下、女 5.5%→5%以下、広島市は男女合わせて15.8%→10.8%
さらに、広島市は未成年喫煙率、男 4.2%→0%、女 1.8%→0%、妊娠中の喫煙率、3.4%→0%、日常生活での受動喫煙機会の減少において、行政機関 4.8%→0%、医療機関 5.7%→0%、飲食店 48.4%→16.5%、職場 26.4%→0%、家庭 17.1%→6%となっています。
世界標準の屋内完全禁煙化を国内でも徹底すると同時に、屋外も公園など子どもが多く集まる場所や、家庭においても、車内は特に健康被害が高まるので喫煙を法的に禁止している国もあると聞きます。次世代の子どもを守る観点からは、屋外や家庭内であっても、少しずつでも喫煙対策を講じていく必要があるでしょう。
(禁煙促進チーム 立山義朗)