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タバコラム34.禁煙の日にひとこと(16)~JTたばこワールドの意味するもの~
タバコラム34.禁煙の日にひとこと(16)
~JTたばこワールドの意味するもの~
JRの車内で見かけたことがあると思いますが、なんとも不可思議な広告があります。
日本語とそれを英訳した短い一文と緑一色の単調な絵からなるものです。
JTのホームページの中に同じものを見つけました。
一度アクセスしてご覧になってください。
JTたばこワールドというページに72個ほどあります。
http://www.jti.co.jp/sstyle/manners/ad/gallery/index.html
例えば、
「たばこを持つ手は、子供の顔の高さだった」
A lit cigarette is carried at the height of a child’s face.
とか、
「人ごみって言うけれど、何人からが人ごみなんだろう」
I don’t smoke in a crowd…
but how many people does it take to make a crowd?
とか、
「犬と散歩すると、いつもより吸いがらが目につく」
The cigarette butts are always more noticeable when I’m walking my dog.
とか、です。
これら広告のねらいはいったい何だろうと一度考えてみてください。
私には、たばこは生活の中にぴったりとしみついているのでなくすことはできないものだという大前提が感じられます。
上記の文面をもう一度1つずつ読んでみましょう。
1番目は、歩行喫煙すると、たばこを持つ手は子供の高さになると改めて気づいたということですが、たばこを吸うとどうしてもそうなってしまうので周りに子供がいたら気をつけて吸うように心がけましょう、ということが言いたいのかなと。
2番目は、私は人ごみでは吸わないけれど、それほど多くなければその人たちが吸ってもいいよと言ってくれさえすれば吸ってもいいはずだが、何人なら吸えなくなるのだろうか?などとわけのわからないことに話が進めています。
「吸ってもいいですか。たばこを取り出しながら聞いていた」というのもありましたが、吸ってもいいか?と断りさえすれば、吸ってもいいでしょ!と言いたいのかなと。
3番目は、吸い殻は携帯灰皿などに入れて持ち帰る様にマナーを守りさえすれば吸ってもいいはずだよね、という暗黙の了解があるのかなと。
これらはどれもまちがったことは言っていませんね。従ってタバコも世の中にあっても別に構わないんじゃない!、タバコはマナーさえ守れば吸ってもいいんじゃない!などと世間に思わせるための広告かと理解しました。
タバコは、単なる悪ふざけ、ごまかし、撹乱ではすまない、決して容認できない危険な商品でかつ規制の対象であるという大前提を忘れてはなりません!
(禁煙促進チーム 立山義朗)