> カテゴリ
全体
タバコラム
病理クイズ解答
講演会・研修会のお知らせ
病院行事
> 12.タバコと病気(6)百害あって一利?

12.タバコと病気(6)百害あって一利?

 『毒のかんづめ』の異名をもつタバコに百害があるのはよく理解できます。

 ところがなぜかいくつかの病気についてはその発症リスクを下げることが知られています。
 それは、潰瘍性大腸炎、パーキンソン病、原発性硬化性胆管炎、テュレット症候群(チック症状)です。
d0128520_1914484.jpg
 潰瘍性大腸炎は発熱、粘血便を主徴とする、原因不明の大腸の非特異性炎症性疾患で20~40才代の男性に好発します。

 潰瘍性大腸炎を高頻度に併発する原発性硬化性胆管炎は肝内外の胆管に不連続性に線維化が起こって硬くなり、炎症を繰り返したり、肝硬変に進展したりする疾患で、自己免疫機序が原因として考えられています。

 パーキンソン病は安静時振戦、筋固縮、寡動などを主症状とし、中脳黒質のドーパミンを産生する神経細胞が変性、脱落していく疾患で中年男女に発症します。

 テュレット症候群は首をふるなどの運動チック症状や咳払いなどの音声チック症状が主症状で小児期に発症します。

 これらはどれも罹りたくない疾患であることはまちがいありませんが、だからと言ってタバコを吸いましょうなどとは決して言えませんね。
 なぜならタバコには多くのがんの発生や心臓や脳の虚血障害、そして肺の障害といった、命に直接かかわる疾患に罹るという、あまりにも大きいリスクがあるからです。

 又、喫煙者にしてみればタバコはリラックスできるし、ストレス解消になると信じている人も少なくないでしょうが、これは血中ニコチン濃度が下がったために起こる禁断症状が一時的に解消されただけの、極めて短時間のまやかしの満足感にすぎない現象なのです。

 従って、タバコは『利』がゼロとは申しませんが、限りなくゼロに近いしろものであることは賢明なあなたならわかっていただけますね。

                          (TCT 立山義朗)
[PR]
by hiro-nishi-mc | 2010-01-18 19:15 | タバコラム
> 検索
> 画像一覧